私の娘は、スタンフォード大学に一般選考(Regular Decision:RD)で出願しました。出願プロセスの中で、インタビューの連絡が届くことはありませんでしたが、結果的には彼女はスタンフォード大学に合格しました。よく尋ねられるのは、娘が早期出願を選ばなかった理由です。この判断は、私と娘が慎重に練り上げた戦略的な決定の一部として位置付けられています。
スタンフォード大学の早期出願(Restrictive Early Action:REA)に合格する生徒の多くは、例えば、卓越した才能を持つリクルートされるアスリートであったり、過去に合格者を輩出している学校からの出身者、さらに既に社会で輝かしい実績を残している学生たちです。娘は国際大会での優勝やカーネギーホールでの演奏といった輝かしい実績を持っていますが、同様の生徒は数多くいますし、娘の高校では、卒業生がリベラルアーツ系大学に進学し、その後スタンフォード大学院に進学する例はありましたが、学部生として合格した生徒は過去にひとりもいませんでした。
実際には、REAどころかRDでの合格も非常に難しいです。スタンフォード大学の出願者数は非常に多いだけでなく、応募者の中でも同じような学歴や背景を持つ自分の住む地域の生徒たちと競争しなければならないため、特にロサンゼルスのような大都市において顕著です。ロサンゼルスからの出願者数は非常に多く、全米でもトップクラスの高校が多いため、競争が激しいのです。
スタンフォード大学の過去の入学者プロフィールに基づいて娘の願書を評価した結果、早期出願では不合格になる可能性が高いと判断しました。
出願後、通常はインタビューのお知らせが来ますが、娘には来ませんでした。願書締め切り日から二ヶ月経っても連絡がなかったため、諦めかけていました。しかし、同じ高校からの出願者でも、一人が呼ばれ、一人は呼ばれないケースもよくあります。インタビューに呼ばれた子が不合格で、呼ばれなかった子が合格した例もあります。その逆ももちろんあります。インタビューの招待が来ない=不合格とは限らないのです。
事実、合格者を集めたパーティで、アルムナイとしてインタビューを行う方に質問したところ、インタビュアーは出願者が住む地域の卒業生ボランティアで行うのであり、ロサンゼルスのような大都市では到底対応が追いつかず、ほとんどの生徒がインタビューを受けられない状況だと教えてくれました。
インタビューの連絡が来なかったことに対して、それほど心配する必要はなく、重要なのは、願書の内容やエッセイがしっかりと評価されることであるということを再確認できました。
最終的に、スタンフォード大学に合格することができたのは、娘が一貫して努力を続け、多くの挑戦に立ち向かった結果だと感じています。願書作成やエッセイ執筆に多くの時間と労力を費やし、彼女の個性や情熱をしっかりと表現することができたからこそ、合格に繋がったのだと思います。
スタンフォード大学への道は決して簡単なものではありませんでしたが、娘と私が選んだ戦略が功を奏したことに誇りを感じています。
以上の経験から、早期出願の方が必ずしも有利とは限らないこと、また、インタビューの有無が必ずしも合否に直結しないことを実感しました。自分自身の強みや経験を最大限に活かし、大学が求める人物像にどれだけマッチしているかを示すことが大切です。