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衝撃的だった一言

2020年、世界中で新型コロナウイルスが蔓延し、多くの国で学校がロックダウンを実施しました。それに伴い、大学の説明会はすべてオンライン形式に切り替えられ、学生たちは自宅に居ながらも多様な大学の情報を収集できる機会を得ました。時間はたっぷりあったので、ここぞとばかりに様々な大学のオンライン説明会に出席しました。


スタンフォード大学のオンラインアドミッションセミナーに参加した際、参加者からの質問はリアルタイムでチャットに書き込む形式が採用されていました。この形式により、参加者は気軽に疑問を投げかけることができ、多くの貴重な情報が瞬時に共有される効果がありました。


その中の質問に、「どのような子供が合格できるのか?」というものがありました。


どこでもよく聞く質問なので、回答も同じようなものだろうと想像していたところ、アドミッションオフィサーの言った衝撃的な一言は


「大学は生徒ひとりひとりに多くの投資をする。大学はビジネスだ」


この衝撃的な言葉を聞いた瞬間、大学が単に知識を提供する場ではなく、投資対象としての生徒に対する期待や要求が非常に高いことを理解しました。この言葉は、大学が生徒を慎重に選考し、各々の学生が持つ才能や将来性に対して多額の資源を投入していることが示されており、教育機関としての側面だけでなく、ビジネスとして生徒の可能性を重視していることの重要性を認識させてくれました。


この一言で見えてきたのは、大学が生徒に求めるものは単なる学力や成績だけでなく、将来的に社会にどのような影響を与えるか、その可能性を見極めることも含まれているということです。大学にとって、学生一人ひとりが将来どのように成功し、どのように大学の名声を高めてくれるかが重要なポイントなのです。


特にスタンフォードのような名門校は、世界中から集まる優秀な学生たちを選抜するために、学力や課外活動、個人の志向や未来へのビジョンまでを総合的に評価しています。そのため、単に学業成績が優れているだけではなく、リーダーシップや創造力、社会貢献の意欲など、多岐にわたる能力が求められるのです。


また、このオンラインセミナーを通じて感じたのは、大学は生徒に対して非常に厳格な基準を持ちながらも、その基準に達した学生に対しては非常に手厚いサポートを提供するということです。奨学金やインターンシップの機会、研究サポートなど、多くのリソースを惜しみなく提供し、学生が最大限に成長できる環境を整えているのです。


この経験から学んだことは、大学選びにおいて重要なのは、自分自身がその大学の求める人材像にどれだけ合致するかを理解し、その上で自分の強みやビジョンを明確に伝えることだということです。自分を投資対象として見てもらうためには、自分自身の価値をしっかりと理解し、それをアピールする努力が必要なのです。


この一言に触れた瞬間、私の大学受験に対する認識が根本的に変わりました。大学はただの知識の供給者ではなく、将来のリーダーやイノベーターを育てる場所であり、その期待に応えるためには、自己分析を行い、自分自身の強みや目指す影響力をしっかりとアピールする必要があると感じたのです。大学が期待する「投資対象」としての自分自身をどのように育て、どのようにアピールするか、これからの進路選びにおいて大いに参考になりました。

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